【エンジンオイル交換】メーカーと実際のタイミングが違う理由

こんばんは!
最近暖かくなってきていいですね。
今日はエンジンオイルの交換頻度についての記事です。
アルバイトさせてもらっている社長や、前職の1級整備士に聞いた話で、「あ~なるほど!」って思ったことを書いてます。
先輩などに聞いてなるほど!って感じたことなどを、雑学というか整備士なら知っておきたいことを定期的に書こうかなと思ってます。
ベテランの方なら、知ってて当たり前な内容なので、興味がある方だけ見てもらえればなと。
【エンジンオイル交換】メーカーと実際それぞれのタイミング
エンジンオイルの交換頻度って、メーカーの奨励タイミングと実際に交換している頻度って違いますよね。
一応それぞれの交換タイミングを記載しておきます。
メーカー奨励サイクル
メーカーが奨励するエンジンオイルの交換サイクルは、
- エンジンオイル→1万~1万5000㎞ごと
- オイルエレメント→2万~3万kmごと
となっています。
メーカーによって多少の違いはあるものの、実際のサイクルとはかけ離れた交換頻度を記載しています。
実際の交換サイクル
ディーラーや整備工場で交換するサイクルは以下のとおりです。
- エンジンオイル→3000~5000㎞ごと
- オイルエレメント→6000~1万㎞ごと
メーカーの奨励タイミングの半分ほどの距離ですね。
ではなぜメーカーの交換サイクルと、実際のサイクルが違うのでしょうか。
なぜエンジンオイルの交換サイクルがメーカーと実際では違う理由
実際のサイクルとメーカーの奨励サイクルが違う理由の一つとして、メーカーはあくまでも、保証内で壊れない頻度を表示してあるからです。
そのため、メーカーのエンジンオイル交換サイクルを守っていて、保証が切れたあと壊れたからと文句を言っても何も対応してくれません。
1万km以上無交換の車のエンジンオイルは、かなり汚れています。
真っ黒になったエンジンオイルを循環させ続け、エンジンがよい状態に保てるとは到底思えません。
長く乗り続けたいなら、一般的に守られている3000km~5000㎞ごとの交換は必須だと感じます。
40代とか50代の先輩がよく言っていることは、「今の車は昔の車に比べ段違いに壊れづらい」ということ。
昔は上り坂などの路肩で、エンジンルームを開け、止まっている車をよく見かけたといいます。
でも、今は事故でもない限りトラブルを起こしてそうな車は滅多に見ませんよね。
その理由は、年々車の性能が高くなっているからです。
そのため、メーカーの奨励している1万~1万5000㎞での交換でも、すぐにエンジンが壊れることはありません。
しかし、年式が古くなったり走行距離が増えた場合、交換サイクルの遅い車の方がトラブルになる可能性は高くなります。
そのため、長く乗り続けたいなら、5000㎞ごとにエンジンオイルを交換するべきなんです。
メーカーは永久に故障しないとは書いてない
勘違いしてはいけないこととして、メーカーは永久にエンジンが壊れないなんて一言もいっていないということです。
ずっと壊れないと思っているのは勝手な思い込みで、機械なのでいつか絶対に壊れます。
メーカーはあくまでも、保証内で壊れないことを前提として、エンジンオイルのタイミングやその他のパーツのタイミングを書いているだけです。
そのため、「メーカーが奨励するエンジンオイルの交換タイミングを守っていたのに、11万kmでエンジンが壊れた!クレームだ!!」といったとろこで取り合ってはくれないでしょう。
メーカーの保障は5年10万km
エンジンやミッションなど、安全性能に関わるメーカーの保障は一般的に5年10万kmです。
参考にしたのはトヨタの保障内容ですが、保証内容は他のメーカーでもだいたい同じでしょう。
その保証内で壊れたのであれば、無償で交換もしくは修理してくれますが、
・事故などの運転手に責任があるもの
・保証を外れたもの
この2つに関しては、メーカー保証は適応できません。
余談ですが、電装品に関しては保証期間が短く、3年6万kmとなっています。
エンジンオイルの交換サイクルは3000~5000㎞に1回が現実的
現実的なエンジンオイルの交換サイクルは、3000km~5000kmが一般的です。
理由は先に述べたように、メーカーはあくまでも保証内に限ったことを伝えているだけであり、その先のことまでは考えてないと予測できるから。
実際に、メーカーの人と話したわけではないものの、整備士をしているのであれば、1万km以上無交換のエンジンオイルの汚れ具合を見れば、エンジンによくないことは分るでしょう。
それをあえて奨励しているのは、おそらく、できる限りメンテンナスを減らすことを前提として書いているからだと考えられます。
つまりメーカーは、「最低でも1万~1万5000kmごとにエンジンオイルの交換をしてくださいね」といっているのではないでしょうか。
車の使用者が勝手に、メーカーの交換頻度を守れば、永久に壊れないと考えているだけで、車は必ず壊れます。
しかし、メンテナンスをしっかりと行えば、壊れる速度を下げられると考えておく必要があります。
そう考えたとき、保証内までは壊れないエンジンオイルの交換サイクルと、保証後も壊れる可能性を下げるタイミングだと、どちらを優先すべきだと思いますか?
保証内で必ず乗り換えるというのであれば、メーカーの奨励タイミングで十分でしょう。
しかし、10万km以上そしてもっと乗りたいというのであれば、交換サイクルを上げる必要があるということです。
エンジンオイルの交換頻度を検索し情報を取捨選択する必要性がわかった
Webライターになる前は、当然のようにエンジンオイルの交換頻度は5000㎞ごとだと思っていました。
しかし、エンジンオイルの交換頻度など、たくさんの記事を読んでいくなかで情報の取捨選択の重要性が理解できました。
Webライターをはじめると、エンジンオイルの交換タイミングの記事作成依頼が結構あります。
記事を書くにあたり、競合リサーチなどもするのでいろんな記事を読むわけですが、なかには「メーカーでは1万kmに1回と書かれているので、その交換頻度で十分」って自信満々に書いている記事も結構あるんですよね。
これって、読者側からすると疑問しかないんじゃないかなって思います。
例えば、検索1位の記事は5000㎞ごとって書いているのに、2位の記事では1万5000㎞ごとでOKって書いていたら、「どっちを信じればいいの?」ってなりません?
しかも、なぜ一般的な交換サイクルと違うのかという理由も書いてないわけですよ。
その理由は、車の記事を書いている一般的なWebライターには、なぜ違うのかという理由が書けないからです。
ようは分からないんですよね。
整備士をしている人なら分かると思いますが、5000㎞以上交換していないエンジンオイルって結構汚れてますよね。
ぼくは前職で3000㎞毎にオイル交換していたのですが、3000㎞と5000㎞でもエンジンオイルの汚れ具合でも違うなと思うことが結構ありました。
もちろん、エンジン内の状態によって汚れる速度が変わるので、全ての車に当てはまるわけじゃないですが。
5000㎞でも結構汚れているのに、1万kmや1万5000㎞で交換してもいいの?って思い、先輩に聞いたことがあります。
そしてこの記事を書くことになったのですが、理由を聞いたとき「確かに!」って納得したんですよね。
整備士ライターだから書ける内容は多い
もちろん、今回書いていること全て、メーカーが公式に発表しているわけではないので、絶対にこの理由だとはいえません。
しかし、この説明を聞いたとき納得できましたし、全てではないものの今回話した理由も一理あるんじゃないかなと思います。
こんなふうに、普通のWebライターでは書けない内容を整備士ライターなら書くことができます。
今の時代、インターネットが普及しいろんな情報を気軽に手に入れられますよね。
でも、情報は信用できるものを取捨選択しないと、間違った知識を持ち間違った方法を選択してしまうかもしれません。
ぼくは、Webライター業もしているので、情報に関してはかなり厳しく見ています。
そして、正しい情報を分かりやすく伝えられるよう、もっとレベルアップしていきたいなと今回強く感じました。
5000kmのオイル交換は早すぎるって感じている方は、もう一度この記事の内容を読んで交換サイクルを見直してみましょう。