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整備士の平均年齢に見る今後の課題とは?やはり給与問題が浮き彫りに

 
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現役整備士/車専門Webライター/整備士の生活向上委員会会長/整備士の生活を豊かにする活動を展開中 優しそうとよくいわれる。実は負けず嫌いだったりする。ゲームは好きだが酔ってしまうので遊べないことが悩み。 【好きなもの】キングダム(漫画)・ドライブ・自然・えんじ色
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こんばんは!

アドブルー不足も徐々に解消されてきてますね。

ヤフオクの値段も販売価格に落ち着いてるイメージです。

 

今日は、整備士の平均年齢について話していこうと思います。

いろいろ調べた結果、やはり給料問題が問題の一つであることがわかりました。

 

でも正直、平均年齢に関しては、あまり当てにはならないかなといった印象です。

ではどんなことを調べて、どういった結論になったのかをお話しします。

 

整備士の平均年齢は年々高くなっている

整備士の平均年齢は令和2年度で45.7歳、平成22年度では42.1歳です。

この情報は日本自動車整備振興会連合会が毎年行っている、「自動車特性整備業実態調査」の結果です。

 

そして統計は平成22年からの情報が公開されています。

自動車特定整備業実態調査結果概要

 

その調査結果をグラフ化するとこのような形になりました。

【整備要員平均年齢の推移】

緩やかですが、順調に右肩上がりのグラフになっていることが分かると思います。

 

ちなみに、ここ10年で3.6歳平均年齢が上がっていることになります。

 

正直、平均年齢といわれても、いまいちピンとこない人が多いんじゃないでしょうか?

確かに10年で3歳ほど年齢が上がっているけど、その数値は異常なのかどうか?

 

調査の業界にでもいない限り、職業別の平均年齢、そして年齢の推移などは分かりませんよね。

ただ、45歳の年代が多いと聞くと、何となく年配が多い業界なんだろうなと感じます。

 

なので、整備士だけを見るんじゃなくて、他の職業にも目を向けてみました。

 

他の職種と整備士の平均年齢を比べてみる

他の職種と整備士の平均年齢を比べてみると、確かに平均年齢は高いように感じます。

この情報は総務省統計局が発表している資料元にして、箇条書きにしてみました。

総務省統計局

 

白の囲いは整備士の平均年齢よりも低い職種、ピンクの囲いは整備士の平均年齢よりも高い職種を書いています。

もっと詳しく知りたい方は、上のURLをクリックしてもらうとわかります。

 

【職種別の平均年齢~令和元年~】

理学療法士,作業療法士・・・33.3歳

・プログラマー・・・34.3歳

・歯科衛生士・・・34.9歳

・栄養士・・・35.5歳

・保育士・・・37歳

・システムエンジニア・・・37.8歳

・看護師・・・38歳

・自動車組立工・・・38.7歳

・機械修理工・・・39.2歳

・医師・・・40歳

・販売定員(百貨店除く)・・・40.2歳

・溶接工・・・40.8歳

・電気工・・・40.9歳

・機械組立工・・・41.1歳

・福祉施設介護員・・・41.9歳

・高等学校教員・・・43.1歳

・調理士・・・43.9歳

 

・土工・・・48.4歳

・ホームヘルパー・・・51歳

・警備員・・・52.6歳

・大学教授・・・57.7歳

・タクシー運転者・・・60歳

 

ちなみにこの情報は、令和元年の調査結果です。

プログラマーとかシステムエンジニア系は平均年齢低いですね。

 

やはり仕事自体が新しめであることも関係しているのでしょう。

ただ、この情報のなかに自動車整備工の欄もあったんですよね。

 

自動車整備工の平均年齢は37.7歳でした。

 

え?

さっきの情報と平均年齢が全く違うじゃんってなりますよね。

 

おそらく集計の機関が違うのと、対象条件も異なるのかなと考えています。

どちらが正確かといわれると、やはり整備士を専門として取り扱っている「日本自動車整備振興会連合会」のほうが正確なんじゃないかと個人的には感じます。

 

じゃあ、他の職種もほんとうはもっと平均年齢が高い可能性ありますよね。

そう考えると、整備要員の平均年齢ってほかの職種とあまり変わらないんじゃないかって思います。

 

先ほどの数値に3年ほど足してあげると、整備士の平均年齢は高くもなく低くもなくってイメージでしょうか。

 

平均年齢が45歳だからと、あまり深刻に考える必要はないんじゃないかと思ったりしてしまいます。

先日投稿した記事に書いたように、整備要員の人数ってそんなにひらきがなかったってのも理由の一つです。

整備士は減っているのか?実はあまり減ってない新事実を解説!

 

でもぼくが平均年齢を見ても、整備士の現状を把握できないなと感じる理由は他にもあります。

 

平均年齢では整備士の現状を把握するのは難しい

平均年齢って言葉のとおり、ただの平均です。

そのため、少し年齢層に偏りがあるだけで、その数値は大きく変わります

 

例えば、ある条件のもと平均年齢を算出するとします。

その条件は3つだけ。

 

・年齢は20代から60代まで

・全体の人数を100人

・端数は切り捨て

 

この条件で、各年齢層を同じ人数にした場合の平均年齢は40歳です。

計算方法は、

20代X20人=合計400歳のように、それぞれの年齢を単純に足し算して合計値を出します。

 

そしてその合計値から人数である100を割ると、平均年齢が算出されます。

 

20X20=400 400+600+800+1000+1200=4000

4000÷100=40歳

30X20=600
40X20=800
50X20=1000
60X20=1200

誰でも分かる算数の問題ですね。

 

計算すると、ちょうど真ん中の年齢になりました。

当たり前ですよね。

同じ人数なので。

 

各年代の人数を変えても同じ平均年齢になる場合も

でも年代の人数を変えた場合でも、同じ平均年齢になる場合もあるんです。

 

このグラフのように、それぞれの年代の人数を変えました。

でも、条件は先ほどと同じです。

 

20X31=620 620+330+600+650+1800=4000

4000÷100=40歳

30X11=330
40X15=600
50X13=650
60X30=1800

各年齢層の人数は違うのに、同じ平均年齢になりますよね。

 

実際ここまで極端な差はないのかもしれません。

そして、おそらくもっと中央の年齢層の人が多いんだと勝手に考えてはいるものの、このような結果もあり得るので、あまり参考にはならない数値なんじゃないかと思ったりします。

 

この結果を知ったうえで考えてみてください。

45歳ヤバい!とかたった10年で3歳近く平均年齢が上がっている、これはどうにかしないと!って思います?

だって、日本は少子高齢化なんですよ。

 

整備士だけに限らず、若い人は少ないです。

平均年齢があがっていっているから、若い人がたくさんやめているとはならないんじゃないかとぼく個人としては思います。

 

また、車業界って個人で整備工場を営んでいる人多いですよね。

こう考えたとき整備士は、会社員と違い定年がない人もいるわけです。

そうなると、当たり前ですが平均年齢も上がっていきますよね。

 

だから、平均年齢は一種の参考にはなるけど、現状の把握には役立たないなって感じます。

 

整備士の平均年齢はまだ上がっていくと予想

整備士の平均年齢はまだ上がると思います。

きっと誰でもそう思うでしょう。

 

すでに60歳では定年退職できない時代になっていますし、仕事をやめると年金では生活できない整備士が多いからです。

そのため会社員の場合、もし正社員として働けなくなったとしても、アルバイトなり派遣なり違う雇用形態で働き続けるでしょう。

 

個人で整備工場を営んでいる人であれば、後継者問題もありますし、体が動き続ける限り整備工場をしていくんじゃないでしょうか。

そう考えると、平均年齢が上がっていくのは普通だと思います。

 

整備士だけが飛びぬけて、平均年齢が高いわけじゃないし、現状を把握する一つの目安にしかならないということです。

 

国は離職理由の統計もとっていた

実は国土交通省で平成27年に、整備士をやめてしまった人にアンケート調査をしていました。

 

人数は100人と少な目ですが、その情報から見えてくるものもあると思うのでお伝えします。

元自動車整備業であった者に対する アンケート調査

 

詳しくはご紹介した資料を見てもらうといいですが、整備士をやめた年齢層で一番多いのが40代で49%にのぼります。

次に50代で35%、その次に30代と40代という働き世代が整備士をやめてしまっているんですよね。

 

そして転職した理由はほぼすべての世代で

・賃金の条件がよくなかった

・労働時間の条件がよくなかった

と答えています。

 

このアンケート結果を見る限りでは、やはり労働環境と給料に問題があることが分かります。

ただこれは、調査の一部でしかないので、すべての整備士の給料が低すぎるわけではないと考えています。

ぼく個人として思うことは、20代30代なら給料面や労働環境で辞めるのはまだわかるんですが、40代50代が上位を占めているのに危機感を覚えます。

 

つまり、本来家庭を持ち、やめたくてもやめられない世代が積極的にやめている職業、だということです。

 

全員が当てはまることではないにしろ、40代や50代は転職も難しい年代ですよね。

若い世代がやめていることも問題だと思いますが、ベテランがやめていくのもかなり危険だと感じます。

 

やはり副業は必須!

いろいろ調べてみましたが、やはり給料問題は大げさにいっているわけではないのかもしれません。

 

給料問題を解決するためには、昨日の記事でもいったように

・手取りの金額を上げてもらう

・副業などで収入の柱を1本に絞らない

この2つしかないと思っています。

 

で、ぼくが今できることは、やはり副業をすすめることだなと思いました。

確かに、最近では国ぐるみで整備士の待遇を変えようとした動きがあります。

しかし、このような動きはどうしても対応が遅くなります。

 

せっかく給料が上がった時に、自分が整備士をやめていては意味がないですよね。

また戻ってこれる業界ではあるものの、転職を繰り返すとやはり給料は下がっていきやすいです。

そのため、すでに給料が安くて困っている人は、副業も視野に入れてみてはどうでしょうか。

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